鉄剤は活性酸素が発生する原因になる?予防や対策なども詳しく解説!

ハウツー

日本人女性の10人に1人は貧血と言われ、国民全体問題と言っても過言ではないでしょう。

食事や生活習慣だけでは貧血の改善が見込めない時に用いられる「鉄剤」も必要ではありますが、適用適量を誤るとあらゆる病気のリスクに繋がってしまいます。

日々の中で耳にする機会が少ない「活性酸素」の知識を身に付けることで、病気のリスクを抑えた健康的な生活習慣を目指しましょう。

LINEバナー

鉄剤とは?

鉄剤とは?

鉄剤(てつざい)とは、鉄欠乏状態に伴う貧血に対して使用される薬剤であり、「造血剤」または「増血剤」とも呼ばれます。

市販の鉄分サプリメントもありますが、病院などで処方される鉄剤が最も適しています。

主に「食事だけで鉄分を補えない人」や「経血量が多い女性」と言った、食事療法や生活習慣の見直しでは貧血が改善しない方に用いられます。

鉄剤を服用し始めて大体一ヶ月程度で貧血は改善し、貧血になりにくい体になるまで半年から一年はかかると言われています。身体に充分な鉄分が貯まって初めて内服終了となります。

鉄分の摂りすぎは危険!

貧血治療に用いられる鉄剤ではありますが、適用適量を守らねばなりません。

特に鉄分を含むサプリメントなどを自己判断で購入している方は注意が必要です。

必要以上の鉄分は体内に「活性酸素」を発生させあらゆる症状を招く恐れがあります。

活性酸素が体内にできるのを促進してしまう

活性酸素とは、「物質を酸化させる力が非常に強い酸素」のことを言います。

呼吸により体内に取り込まれた酸素の数%が活性化された状態になると考えられています。

活性酸素の発生を招く原因として、喫煙、飲酒、紫外線、過度な運動、ストレスなどの偏った生活環境が大きく関わってきます。

さらに体内の栄養状態、鉄分を忘れてはなりません。体内に過剰な鉄分が存在していると、触媒のような役割を果たし活性酸素の発生を促進させてしまうのです。

様々な病気の原因になってしまう

活性酸素は細胞伝達や免疫機能として作用する働きを持ち、生命維持には必要不可欠なものです。

しかし、過剰に発生させてしまうと脳、皮膚、血管、細胞が酸化しダメージを受けることで老化を早めてしまいます。

そうしてガンや心臓病などの疾患、高血圧や肌トラブルなどの生活習慣病などのリスクを誘発させてしまうのです。

人が呼吸する上で必ず発生し、健康状態を保つ上で必要なものではありますが、増えすぎると逆に困ってしまうものです。

活性酸素が体内に増えすぎるとどうなる?

活性酸素が体内に増えすぎるとどうなる?

体内の活性酸素が増え過ぎると、細胞伝達や免疫機能のバランスが崩れてしまいます。

その状態を「酸化ストレス」と言い、体の細胞自体が酸化しあらゆる悪影響を及ぼしてしまうのです。

疾病の9割は活性酸素が原因であると言われています。

ガンや心臓病の原因になる

人間の細胞には遺伝情報を持つDNAがあり、これが活性酸素による酸化の損傷を受けると誤った遺伝情報をもった細胞が増え、ガン細胞になる原因となってしまうのです。

血液のガンと言われる白血病も同様です。また、全身に血液を送る動脈内で活性酸素により損傷した細胞が血管内に蓄積すると、血管内が狭くなり血流の悪化や血流が完全に止まることを「動脈硬化」と言います。

心臓病の原因となり、狭心症や心筋梗塞を引き起こす危険があります。

高血圧の原因になる

血圧とは、心臓から送り出された血液が動脈の血管内を押す圧力のことを言います。

高血圧とは、血圧が高い状態が続くことを差し、先程上記に示した動脈硬化が原因で引き起こされる症状です。

自覚症状のみでは高血圧を認識することが難しく、そのまま放置しているとガンや心臓病、脳卒中や腎臓病などの合併症を引き起こす危険もあります。

高血圧は遺伝的要因なものもありますが、ほとんどの場合が生活習慣を見直すことで予防できます。

肌トラブルの原因になる

肌細胞が活性酸素の酸化を受けることで、メラニン色素が生成されシミの原因になります。さらに、シワやたるみなどの肌の老化に繋がります。

活性酸素は美肌の天敵と言えるでしょう。特に気を付けるべきなのが紫外線です。紫外線は活性酸素を発生させ促進させる働きを持つので肌のハリや弾力が損なわれてしまいます。

日々、外出する機会が多い方は季節に関係なく日焼け止めを塗り、帽子や日傘を使うなどして紫外線対策をとりましょう。

老化が進みやすい

老化の原因は、加齢と共に活性酸素が増加する傾向にあります。

体の免疫機能という役割を持つ一方で、活性酸素があまりに増えすぎると体の細胞が攻撃され老化に繋がります。

そうならない為に、活性酸素の抑制や排除する力を「抗酸化力」というのですが、40歳前後から弱まっていくとされています。

弱まっていく抗酸化力を補うには食習慣の改善が最も効果的です。抗酸化物質を含む食品をはじめとした栄養バランスが摂れた食事を心掛けるといいでしょう。

活性酸素を抑制する5つの方法

活性酸素を抑制する5つの方法

上記にも説明したように、活性酸素は細胞伝達や免疫機能などの役割を担う必要不可欠なものです。

しかし、増え過ぎるとあらゆる病気を誘発してしまう恐れがあります。

そんな活性酸素の抑制する生活術をこれからご紹介していきます。

方法①:ストレスを溜めない

活性酸素を抑制する為には、食事療法や生活習慣の見直しが一番に思いつくかもしれませんが、日々の中でストレスを溜め過ぎないことも重要です。

人はストレスを感じると一時的に血流が悪くなり、ストレスが解消されると血流が元に戻ります。

これを繰り返すことで活性酸素が発生し、身体の酸化が促進されてしまうのです。

ストレスと上手く向き合う為にも、映画鑑賞や音楽鑑賞などの趣味、または旅行や外食などで自分をリラックスさせる時間を設けるといいでしょう。

方法②:紫外線を避ける

肌のトラブルの原因でもある紫外線ですが、表皮の損傷のみならず肌の水分子や酸素分子を刺激して活性酸素を発生させるのです。

肌の老化が紫外線自体の損傷と活性酸素による損傷の二重ダメージですから被害は甚大なものになります。

つまり、肌の老化を抑えるには紫外線対策以外に特別なケアは必要ないのです。

外出時、夏場であろうと冬場であろうと肌の露出を抑えた服装を心掛けましょう。

衣類だけでも70%の紫外線をカットできます。衣服で覆いきれない顔や首筋には帽子や日傘、日焼け止めを活用しましょう。

方法③:良質な睡眠を心がける

良質な睡眠を心がけるのは、活性酸素を抑えることが目的ではありません。

活性酸素で傷付いた細胞が修復にかかる為、睡眠の質を上げ、修復の精度を上げることが大切です。

人は睡眠中、脳や体の働きが活発ではなくなり、活性酸素の発生量も穏やかになります。

こうした時にたくさんのホルモンが分泌され体の修復作業が活発になるのです。

睡眠の質を高める為には音楽や照明など寝室の環境を変えることが最も効果的でしょう。

寝る前のスマートフォンやパソコンなどのブルーライトは見ないように心がけ、自分に合ったリラックス方法を見付けスムーズな眠りに繋げましょう。

方法④:激しい運動を避ける

健康の為といい運動習慣を取り入れるのは重要なことではありますが、かえって過激な運動はNGです。

運動時、全身の筋肉を動かすには血流量と呼吸量が大幅に増加します。

そうして体内に取り込まれる酸素量も増加するので活性酸素も比例して発生量を増やしてしまうのです。

活性酸素を抑制させる為に重要なのは「適度な運動習慣」です。ウォーキング、ラジオ体操、ボウリングなどの軽度な運動は抗酸化力を高める効果が期待できるので習慣的に取り入れるのがいいでしょう。

方法⑤:禁煙

タバコは身体への害が特に多い嗜好品であり、依存性も高いので一度吸ってしまうと中々やめられないものでしょう。

細胞の癌化を促す有害物質を除去しようと活性酸素がより多く発生してしまうので、「タバコを吸うリスク」と「活性酸素が増えるリスク」が重なる相乗効果により身体へのダメージが強くなってしまうのです。

いきなり禁煙するのは難しいかもしれませんが、先送りにせず禁煙する気になった時がやめ時です。

また、抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンE、ビタミンAを含む食品を積極的に取り入れるのがいいでしょう。

まとめ

まとめ

貧血治療に用いられる鉄剤も病院で処方されるものもあれば、自分で購入できる市販のものもあります。

「最近、貧血気味だから」となんとなくで鉄分を摂取し過ぎると、活性酸素の発生によりただの貧血よりも恐ろしいリスクを背負うことになるかもしれません。

自己判断による貧血治療は保障がありません。

確かな知識を持った医師に相談しながら、自分の体を労わりながら健康的な生活習慣を送りましょう。

LINEバナー

コメント

タイトルとURLをコピーしました