あなたは「水の味」を意識したことはありますか?
生活のなかで料理の味は意識しても、水の味はなかなか意識しないのではないでしょうか。
実は「水の味」を決める要素で大切なものがあります。それが「硬度」の違いです。
硬度をあらわす言葉である「軟水」「硬水」などは有名ですよね。
そこで今回は「軟水」「硬水」について見ていきます。
「市販されているこの水は軟水?硬水?が知りたい」「口コミだけではなく、きちんと成分で判断したい!」という人にうってつけの記事になっています。
ぜひ最後までみていってください。一歩進んだ知識で水選びしていきましょう。
硬水と軟水の違い
あなたは「軟水」「硬水」についてどれだけ知っているでしょうか?その違いはなんでしょう?
言われてみれば難しいかもしれません。実は軟水、硬水は「水のある成分を基準にして分類したもの」なんです。
つまり軟水と硬水では「その成分が水の中にどれだけ含まれるか」が異なります。
今のままではまだよくわかりませんね。
ここからは「硬度」「飲みやすさの違い」「採水地での違い」などについて詳しく見ていきましょう。
硬度の違い
「軟水」「硬水」は、ある成分が水の中にどれだけ含まれるかで分類されるとお話しましたね。
その成分は2つあります。それは「カルシウム」と「マグネシウム」です。
つまり、「水の中にカルシウム・マグネシウムがどれだけ含まれるか」が硬度の違いになります。
これらが多く含まれれば「硬水」、少なければ「軟水」となります。
WHOの基準によると、0~60㎎/L未満を「軟水」、60㎎~120㎎未満を「中程度の軟水」、120㎎~180㎎未満を「硬水」、180㎎/L以上を「非常な硬水」と呼び、4種類に分けられます。
水の種類は、硬度によって細かく分類されているんですね。
飲みやすさの違い
硬度は水に含まれる「マグネシウム」「カルシウム」によって分類されるとお話ししました。
では、結局「飲みやすさ」を決めているのはなんでしょう。
答えはお察しのとおり、「硬度」つまり「水中にマグネシウム・カルシウムがどれだけ溶けているか」によります。
軟水は「口当たりまろやかでスッキリしている」と聞いたことはないでしょうか。
「マグネシウム」「カルシウム」などのミネラルが多く含まれると、ヒトは「苦味」や「酸味」などの味を感じるとされています。
軟水は「マグネシウム」や「カルシウム」などのミネラルの量が少ないので、「苦味」や「酸味」が少なく、口当たりがまろやかに感じるのです。
また、これらミネラルは胃酸と反応して不溶性の塩(えん)を形成します。当然、その量が少なければ胃への負担も少なくてすみます。
味だけでなく、体への負担を考えても「軟水」は幅広い世代におすすめできるのではないでしょうか。
しかし、飲みにくい「硬水」も、飲むメリットはあるのです。それは体内への「マグネシウム」「カルシウム」の補充です。
「マグネシウム」は体内で骨の生成を助けたり、代謝反応に関与します。「カルシウム」は骨や歯の成分で、神経伝達や筋肉の動きにもかかわっています。
当然、どちらも足りなくなることで体に不具合が現れることもあります。
「硬水」は、これらの補充に一役買うということですね。
採水地の違い
では、「硬度」を決める「マグネシウム」や「カルシウム」の量は、何によって決まるのでしょう。
結論は、「地質」によって決まります。つまり、水を採取する場所によって変わってくるということです。
一般的に、日本は「軟水」が多く、ヨーロッパなどは「硬水」が多くなっています。
これは、雨水が飲み水へと変わる途中で地中に含まれる「マグネシウム」や「カルシウム」などのミネラルが多く溶け出るためとされています。
ヨーロッパで採れた水の方がより「硬水」になるということですね。
市販の有名な硬水は?
市販されているもので有名な硬水としては、「エビアン」「ゴッチアブルー」「コントレックス」などがあります。
やはり海外産のものが多いですね。
「エビアン」は、まさに入門にうってつけ。硬度や飲みやすさなどのバランスがよく続けやすいです。まずはここから始めてみましょう。
「ゴッチアブルー」は、イタリア生まれの中硬水です。スパークリングタイプもあり、食事にもよく合います。
「コントレックス」は、脅威の硬度1468mg。分類は超硬水です。
500mL飲むことで、女性の1日に必要なカルシウムの30%を摂取できるとされています。
市販の有名な軟水は?
市販されている軟水で有名なものは、「い・ろ・は・す」「クリスタルガイザー」「富士の湧水」などがあります。
日本原産の水はほとんどが軟水に分類されます。
「い・ろ・は・す」は、全国6ヶ所で採れた水を使用しています。硬度は100mg未満なので、赤ちゃんのミルクにも使用できます。
「クリスタルガイザー」は、海外原産ですが軟水に分類されます。湧水を直接採取するので、成分はそのまま。歴史もあり、安心できます。
「富士の湧水」は、富士山の地下から湧き出た水を使用しています。バナジウムを含むことも特徴です。
市販の硬水おすすめ5選を紹介!
では、ここからは、市販の硬水おすすめ5選を紹介していきたいと思います。
ミネラルが不足すると、貧血や集中力の低下、体のだるさに繋がります。
マグネシウムによる便通改善を期待している方は、ぜひ硬水を選んでみてください。
エビアン
成分:100mL あたり カルシウム 8mg マグネシウム 2.6mg 含有 硬度304
特徴:ミネラルのバランスが良く、硬水なのにすっきりとした口当たりが特徴。入門にはうってつけ。ディズニーコラボボトルなども展開しており、人気のブランドとなっている
ゴッチアブルー
成分:100mL あたり カルシウム 9.95mg マグネシウム 0.43mg 硬度265
特徴:原産地イタリア。分類は中硬水なので、硬水のくせが少なく飲みやすい。ボトルが深い青でスタイリッシュ。
コントレックス
成分:100mLあたり カルシウム46.8mg マグネシウム7.45mg 硬度1468
特徴:分類は超硬水。カルシウムの量が多いため、味にはくせがある。1日1.5L飲むことでカルシウム推奨量の100%を補給できる。
ヴィッテル
成分:100mL あたり カルシウム24mg マグネシウム4.2mg 硬度768
特徴:硬水に分類。ドイツとフランスの国境付近で採取され、口当たりの柔らかさが特徴。ツール・ド・フランスの公式飲料になっている。
クールマイヨール
成分:100mL あたり カルシウム53mg マグネシウム7mg 硬度1612
特徴:超硬水に分類。苦味があり、しっかりした飲みごたえがあるのが特徴。1日1.5L飲むことで女性に必要な1日分のカルシウムを摂取できる。
市販の軟水おすすめ5選を紹介!
次に、市販の軟水のおすすめ5選をみていきます。
軟水は、日本食などの料理にも向いているので、硬水と比べても幅広い用途で使うことができます。
赤ちゃんや高齢の方にも安心して使えるものが多いのも嬉しいですね。
こちらも、成分や特徴をみていきましょう。
FROM ATHLETES(フロムアスリート)
硬度55mg/lの軟水でとても飲みやすく美味しいミネラルウォーター。
『水の聖地』である長野県北安曇郡白馬村の水にさらにミネラルをブレンドしたこだわりの商品です。
人間の身体に限りなく近いPH値のため、体の水分を維持する保水性や効率よく水分を摂取する補給性などに優れています。
そのためアスリートや健康志向で毎日摂取する水にもこだわっている方には特におすすめの商品となっています。
いろはす
成分:100mL あたり カルシウム0.4〜1.2mg マグネシウム0.17〜1.0mg 硬度27〜70
特徴:ばらつきはあるがいずれも軟水〜中軟水に分類される。日本における水の代名詞的存在で、コンビニなどでも広く見かける。
富士の湧水
成分:100mLあたり カルシウム0.6mg マグネシウム0.22mg 硬度24
特徴:軟水に分類される。富士山から湧き出た水を汲み出している。バナジウムを含有している。
磨かれて、澄みきった日本の水
成分:100mLあたり カルシウム0.5mg マグネシウム0.2mg 硬度21
特徴:採水地は長野県。活性炭やマイクロフィルターを通しており、まろやかで飲みやすい味わい。販売元は伊藤園で、比較的安価で手に入る。
森の水だより
成分:100mL あたり カルシウム0.72mg マグネシウム0.23mg 硬度27
特徴:軟水に分類。汲み上げてその場でパックする方法をとっている。pH6.9のためやや酸性。
まとめ
硬水と軟水の違いや特徴についてまとめました。
硬水、軟水は、水に溶けている「カルシウム」「マグネシウム」の量で表される「硬度」の違いで分類したものでした。
硬水はミネラル補給に向いており、軟水は口当たりまろやかで広い年代で使用できるのが特徴でしたね。
また、水が採れた場所によって硬度に違いがありました。ヨーロッパなどでは硬水、日本では軟水が一般的でしたね。
ここまで読んだあなたは一歩進んだ知識で水選びができるのではないでしょうか。
あなたのライフシーンにあった、お気に入りの水を見つけてみてくださいね。
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