ミネラルという言葉を誰もが聞いたことがあると思いますが、どのような機能があるのか知っていますか?
簡単にいうと、体の健康維持に必要不可欠な成分で、過剰に摂取しすぎても、不足しても体の異常を感じてしまいます。
日々の食事からバランスよく摂取できたら良いですが、現実は難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
毎日飲んでいる水からもミネラルは摂取することができますが、ミネラル量も水によって異なるため、選び方が難しいですよね。
この記事では、ミネラル成分の働きや、ミネラルが摂取できるミネラルウォーターなどについて紹介していきます。
手軽にミネラル補給をしたい人やミネラルを摂取できる水を探している人は、是非参考にしてみてください。
ミネラルとは?
ミネラルは五大栄養素の一つで、私たちの体を構成するために大切な成分です。
そのうち、体に必要不可欠なものを必須ミネラルといい、16種類もの成分から構成されています。
体内では作られないため食事からの摂取が必要ですが、食事だけでは不足しがちになりやすいのが現状です。
近年は、その不足しがちなミネラルを水から摂取しようと考える人も多く、ミネラルウォーターを購入する人も増えてきました。
そもそも、ミネラルは体にどのような作用をもたらすのでしょうか。
この章では、どうして体にミネラルが必要なのか、水に含まれるミネラルについてまとめましたので、ミネラルの働きを知りたい人は読んでみてください。
発育や代謝、生理作用をコントロールする働きがある
16種類の必須ミネラルには、それぞれ生命維持に必要な作用があり、バランスよく摂取することで体の機能を調整することができます。
主に、人間の臓器や細胞の働きをサポートしたり、タンパク質を合成することで骨や歯の形成をしたり、体の発育や新陳代謝に必要な役割を担っています。
たとえば、鉄は血液中のヘモグロビンに多く存在し、血液内に酸素を運ぶ役割があります。
カリウムには、ナトリウムと協力しながら体内の水分量を調整し、血圧の上昇を抑えるなど働きがあり、その他のミネラル一つ一つにも重要な働きがあります。
体に占める割合は約5%と多くはないですが、生命活動をしていくためにはミネラルは必要不可欠なんですね。
そのため、どれか一つでも不足すると、うまくバランスがとれず、体の不調として何かしらの症状が出現してしまう可能性があるのです。
ミネラルが不足するとどうなる?
上記でもお話したように、ミネラルはそれぞれが重要な働きを担っているため、どれか一つでも不足するとバランスが保てなくなります。
一つ一つが協力し合いながら作用していますが、どのミネラルが不足するかでも出現する症状は異なってきます。
一体、どのような症状が出現してしまうのでしょうか。
例えば、カルシウムやリンは骨や歯の発達に必要不可欠ですが、不足すると骨の密度が少なく骨折しやすくなったりします。
女性は特にカルシウムが不足しやすく、骨粗鬆症のリスクが高まってしまうため注意が必要です。
さらに、鉄が不足すると、酸素が血液内に十分に運ばれず、動機やめまいなどの症状が出現してしまいます。
運動時や夏場などは、汗と一緒にミネラルも排出されてしまうことで脱水症を引き起こされてしまいます。
このように、ミネラルが不足すると様々な症状が出現しやすくなるため、健康に生活するためにはバランスよく摂取することが大切なのです。
水にも含まれる主なミネラルは?
水にもミネラルが含まれており、主にナトリウムやカルシウム、マグネシウム、カリウムの4種類の成分を摂取することができます。
しかし、ミネラルウォーターによっても含まれるミネラル量が異なるため、それぞれの働きやミネラル成分を意識した水選びが大切です。
ここでは、それぞれの働きや18歳以上の男女の1日の摂取量についても紹介します。
ナトリウムは、カリウムとともに体内の水分バランスを調整する役割があり、男性では8.0g未満、女性は7.0g未満の摂取が推奨されています。
しかし、過剰摂取は、リンパ液や血液中の水分量が増えるために、高血圧やむくみ、動脈硬化といった危険もあるため注意が必要です。
カリウムは、血圧を下げる役割を持ち、男性は2,500mg、女性は2,000mgの摂取が目安とされています。
過剰摂取することで、腎臓が悪い人はカリウムが尿から排泄されにくく、危険を伴うため注意が必要です。
カルシウムは、体に最も多く存在するミネラルで、マグネシウムと共に骨の形成を行い、丈夫な骨の維持に欠かせない成分です。
年齢により1日の摂取量は異なりますが、過剰摂取は下痢を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
このように、1日の摂取量があるため、自身の食生活のバランスをみながら、不足している成分を補っていくことが大切です。
硬水と軟水の違い
水には硬水と軟水がありますが、みなさんは普段どちらを飲んでいますか?
実は日本の水のほとんどは軟水のため、自然と軟水を選んでいる人は多いでしょう。
硬水と軟水は、硬度という水1Lあたりのカルシウムやマグネシウムの含有量により区別されており、含有量が多い水が硬水となります。
この章では、硬水の特徴や、硬水に含まれるミネラルが身体にどのような効果をもたらすのかについて紹介します。
硬水について知りたい人は是非読んでみてくださいね。
硬水はミネラルが多く含まれている
硬度は採水地によって異なります。
地盤や川などが大きく関係しており、ミネラルを多く含む硬水は、ヨーロッパから採水されることが多いです。
ヨーロッパは山から海までの傾斜が緩やかで、雨や雪がゆっくりとミネラル豊富な石灰岩を通り濾過されるため、ミネラル成分を多く含ませることができるのです。
それに対し、日本の地形は、水の浸透が早い花崗岩が多く、山から海までの傾斜がきつい起伏激しい地形をしています。
そのため、流れる水の速度も速く、ミネラル成分が少ない軟水が採水されます。
ちなみに、WHOでは硬度120mg/L以上が硬水、それ以下が軟水と基準が定められています。
普段飲んでいる水がどちらか気になる人は、ペットボトルのラベルを見てみると良いでしょう。
硬度の基準となるミネラルはマグネシウムとカルシウム
硬度は、水1Lあたりに含まれるマグネシウムとカルシウムの量により決められます。
では、なぜマグネシウムとカルシウムの成分が硬度の基準となるのでしょうか。
硬度とは本来、水と石鹸との反応の程度の尺度のことをいい、硬度が高いほど泡立ちにくいとされています。
硬度が高い水には沈殿物が生じ、その沈殿物は複数の多価金属イオンに由来します。
その大部分がマグネシウムイオンとカルシウムイオンであることから、マグネシウムとカルシウムが硬度の基準となっているのですね。
硬度は、水中のマグネシウムとカルシウム量を炭酸カルシウム量に換算したものをいい、(カルシウム量×2.5)+(マグネシウム量×4.1)の式から計算されます。
どちらか1つ欠けても硬度とはいえないため、2つのミネラル量が大事なのです。
マグネシウムとカルシウムの身体への効果
マグネシウムとカルシウム補給は5つの身体への良い効果をもたらします。
①様々な病気を予防
マグネシウムとカルシウムには血液の循環を維持し、さらさらにする効果があります。
そのため、血圧上昇を抑え、動脈硬化や脳梗塞などのリスクを軽減させることができます。
さらに、骨の健康を維持させる役割もあるため、骨粗鬆症の予防にも繋がります。
②便秘を解消する
マグネシウムには、腸の動きを活発にし、腸管の水分量がアップすることで便の水分も多くなることから、排便をスムーズにさせる効果があります。
しかし、飲みすぎてもお腹が緩くなったりするため注意が必要です。
③美肌への効果もある
便通が良くなることで、栄養素の吸収率もアップします。
そのため、栄養素が隅々まで行き渡ることで、肌の調子もよくなります。
④代謝がアップする
カルシウムイオンには、脂肪を燃焼させたり、脂肪吸収を抑制する役割があります。
そのため、脂肪燃焼しやすい身体つくりをすることができます。
⑤疲労回復
マグネシウムとカルシウムは、抗ストレスミネラルともよばれ、不足するとイライラや抑うつ感などの症状が出現してしまいます。
上記の効果をもたらすため、心身ともに何らかの不調を感じたり、生活習慣に不安を感じる人、美への追求をしたい人などにとっておすすめです。
ミネラルを多く含む水のおすすめ商品7選!
硬水の身体への効果を知り、飲んでみたいと思う人もいるのではないでしょうか。
日本のミネラルウォーターのほとんどは軟水ですが、硬水も売られています。
ここでは、おすすめのミネラルを多く含む水について紹介していきます。
硬水を飲んでみたいけど、何が良いか分からないと悩む人は、URLも載せるので参考にしてくださいね。
SOLAN DE CABRAS
スペインのクエンカにある源泉から採水されたミネラルウォーターです。
海抜950mの山地で雨水が地層の間を3600年以上の長い年月をかけて通るため、ミネラルバランスが良い中硬水となっています。
カルシウムとマグネシウムバランスも2:1と、理想的な栄養バランスです。
硬水は口当たりが重いのが印象的ですが、こちらはまろやかな口当たりでごくごく飲むことができます。
硬度は260mg/Lで、硬水の中では低いので、硬水を求めている人にとっては物足りなさを感じてしまうかもしれません。
evian
世界有数の自然保護区であるフレンチアルプスの水源から採水されています。
水源地の標高は850mに位置しており、約15年もの年月をかけてゆっくり濾過されることでミネラル成分をたっぷり含んだ水に出来上がります。
100mlあたり、カルシウムは8mg、マグネシウムは2.6mgの天然ミネラル成分を含んでいます。
そのため、軟水では不足しがちなミネラルを摂取でき、健康をサポートすることができます。
しかし、ミネラルが多いため、後味にミネラル感が残るということに苦手を感じてしまう人もいるかもしれません。
San Benedetto
サンベネデットはイタリアで1、2位を争うブランドで人気が高い商品です。
ドロミティ渓谷の下流スコルツェに採水地があり、地下300mより直接採水しています。
工場直下の地下より採水されたミネラルウォーターは、ミネラル分を逃すことなくそのままボトリングされています。
硬度は250mg/Lの中硬水で、食事のおいしさを引き立てることができる味わいがあります。
口当たりも軽く、硬水が苦手と感じる人にとっても試していただきたい商品です。
クールマイヨール
アルプス山脈のモンブランに源泉をもっています。
美を追求するヨーロッパ人からはダイエットミネラルウォーターとも呼ばれているほど、親しまれている水です。
硬度は1612mg/Lと超硬水で、健康や美に良いとされるミネラルがたっぷり含まれています。
ダイエット中はミネラルも一緒に水分と排出されやすいため、ミネラル不足になってしまいます。
そのため、カルシウムとマグネシウム補給はこまめに行う必要があります。
綺麗に痩せたい人は、飲んでみても良いかもしれません。
しかし、硬度が高いために、口当たりが重く飲みにくい印象があるようです。
コントレックス
ヨーロッパのヴァージュの中心部にある水源から湧き出ている水を採水しています。
一切の化学処理をしていないため、自然のミネラル成分の味わいを楽しむことができます。
硬度は1468mg/Lとクールマイヨールに次ぐ超硬水で、1Lあたりに含まれるカルシウムは468mg、マグネシウムは74.5mgとミネラル量も豊富です。
口当たりに独特の味わいがあり、喉にひっかかる感じがありますが、それはミネラル量が豊富に含んでいるためです。
日常的というよりは、運動後や起床後に飲んでみると良いでしょう。
神戸ウォーター
兵庫県神戸市にある、六甲山の花崗岩層で天然に濾過された水を採水しています。
明治元年に開港した神戸港に、水を積み込むために外国船が寄港し、船乗りからは世界一と称えられたそうです。
ミネラルも豊富に含んでおり、カルシウムやマグネシウムの他にもナトリウムやカリウム、シリカなどの美容成分が含まれています。
ミネラルと美容成分を一緒に摂ることができるため、女性にとっても嬉しいですね。
優しい口当たりで、口の中を滑るように飲み込むことができ、とても飲みやすい水になっています。
Vittel
ヴィッテルという水の町で採水されたミネラルウォーターです。
ヴィッテルは、フランスの北東部のドイツとの国境に近いヴォージュ山脈の麓にあり、地域特有の鉱物を含む地層を通った水を採水しています。
そのため、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルもバランスよく含まれています。
硬度は309mg/Lと硬水ですが、苦味や際立ったクセもなく飲みやすい口当たりになっています。
硬水をはじめて飲む人にとってもおすすめです。
まとめ
この記事では、ミネラルについてや硬水と軟水の違い、ミネラルの身体への効果などについて紹介しました。
ミネラルは私たちの身体に欠かせない成分で、不足すると様々な症状を引き起こしてしまいます。
食事だけではミネラル不足になりやすく、さらにスポーツ時など汗をかくことでも汗と共にミネラルが排出されるためこまめな補給が大切です。
ミネラルウォーターは効率良くミネラルを摂取することができるため、ミネラル不足が心配な人は飲んでみることをおすすめします。
ミネラルを補給し、より健康な生活ができるよう願っています。
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