運動と活性酸素の関係とは?活性酸素の増える原因や対策方法など解説

ハウツー

皆さんは老化は年齢とともに自然に起こるものだと思っていませんか?

実は老化の原因を探ってみることで、どのように対策をしていけば良いのかを知ることができます。

この記事では「活性酸素」に焦点を絞って、どのようにしたらアンチエイジングを普段の生活から実感することができるのかについて皆さんとみていきたいと思います。

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活性酸素は老化を早める原因になる

活性酸素は老化を早める原因になる

活性酸素は「活きの良い酸素」と書きますが、その乱暴な振る舞いは身体にとっては「毒」とも言えるべきものです。

我々は生きていくために絶えず、酸素を吸い込みますが、そのうちの約2%は体内で活性酸素に変わる運命にあります。

簡単にいうと、活性酸素は体内の脂質・タンパク質・DNAを酸化させてしまいます。

そうすると、脂質は過酸化脂質へ、タンパク質はその性質が変容してしまい、細胞や組織の機能低下を引き起こします。

またDNAの遺伝情報が乱れてしまうため、身体が正常に機能しなくなってしまいます。
これらの酸化による身体の変化が老化を早める原因となるのです。

運動と活性酸素の関係とは?

運動と活性酸素の関係とは?

私たちの多くがスポーツは身体に良く、健康や若さを維持するためには必要だと思っていますが、近年になってそのやり方はかえって活性酸素を発生させてしまい、体へのダメージを与えることが分かってきました。

果たして我々は、運動を今すぐにやめるべきなのでしょうか?詳しくみていきましょう。

運動で活性酸素が増えるメカニズム

激しい運動時の呼吸量は安静にしている時のものに比べて、約10倍になるとも言われています。

安静時には体内に入れた酸素のうち2%が活性酸素になるとされているため、単純計算でその量も10倍になります。

またスポーツをしているときには、体温は上昇します。安静時の活性酸素を基準とすると、40度に上がった体温時にはその量が約4倍、42度まで上昇すると約6倍にも膨れ上がるとされています。

さらに、運動時には血液の80%が筋肉に集まります。その血液は運動後に再び内臓へと流れ戻り、このときにも多量の活性酸素が発生すると言われています。

参照元⇨ 角川書店 2001 角川oneテーマ21編集部編 「美しく老いるサイエンス」p165-167

適度な運動は効果的?

とは言えども、運動をすることによるメリットも多数あります。骨や筋肉を丈夫にしたり、ストレス解消になることもあります。全くもって運動をしないほうが良いというわけではないようです。

「ほどほど」の運動であれば、発生する活性酸素の抑えた上で、メリットを享受することもできます。それではこの「ほどほど」というのは具体的にどのぐらいのことを言うのでしょうか?

目安は「会話しながら運動を楽しめる程度」とされています。もし分かりづらければ脈を取り心拍数をチェックしてみましょう。

超えてはいけない目標とする一分間あたりの心拍数の計算の仕方を教えます。

まず220から年齢を引き、そこに0.65から0.7をかけましょう。これにより算出した値が目標心拍数と言われています。ぜひ参考にしてみてください。

活性酸素が増える主な原因

活性酸素が増える主な原因

活性酸素はどのようにして増えてしまうのでしょうか?

その発生源は我々の生活の至るところに潜んでいます。

この記事を読み、普段の生活習慣を見直していくことで少しでも活性酸素を減らして、若く健康的に生きていくためのヒントを得てみてください。

紫外線

紫外線は活性酸素にとって格好の発生源です。

紫外線には、酸素分子を他の物質と反応しやすい酸素原子に変化させる働きがあります。

この酸素原子は体内にある水と反応し、活性酸素にどんどん変化していきます。この活性酸素は、酸化の攻撃を受けやすい皮膚や目に直接攻撃していきます。

これにより、シミやたるみ、白内障などの老化や病気を引き起こしてしまうのです。

皮膚や目は紫外線にとっては格好の的になります。

日差しが強い日などサングラス、日焼け止め、日傘など、紫外線を避けるために努力を怠らないで下さい。

ストレス

心身ともに疲れが溜まると、一気に老けこんでしまうような印象はありませんか?その印象はあながち間違いではありません。

強いストレスは血糖値を増加させます。血糖値が増加すると、糖が酸化されていき、活性酸素も増加します。

またストレスの時には、抗ストレスホルモンが抗酸化成分であるビタミンCを使って作られるため、これらの成分の効力が失われてしまいます。

抗ストレスホルモンが分解される過程においても大量の活性酸素が発生します。

確かに、我々の生活からストレスを全く無くすことは難しいかもしれないですが、やけ食い・やけ酒、ふらふらになるまで遊ぶなど、過剰にストレスがかかる行為はなるべく避けていくことが大切です。

不規則な生活をしている人は気をつけましょう。

激しい運動

先にも書いた通り、激しい運動は我々の身体にかえって大きなダメージを与えることに繋がります。

どんな運動でも、平常時に比べると呼吸する量が増えるため、それに伴い発生する活性酸素量も増加します。

この増え方が緩やかなものであれば、身体に備わっている「毒消し」の作用で無毒化することができます。

しかし、激しすぎる運動ではこの作用が発生量に追いつくことができなくなり、逆に体をむしばむことになってしまいます。

普段の運動を少し見直してみて、1分あたりの心拍数が極端に高くなったり、呼吸が荒くなりすぎるようなことをしている場合注意が必要です。

喫煙

タバコは身体に悪いことはほとんどの人が知っていると思いますが、活性酸素も多く発生させてしまいます。

タバコの中には、活性酸素が多く含まれているため、これらが直接肺を攻撃すればそれが肺がんや肺気腫の元になりかねません。

また、肺に活性酸素が一度に溜まると、それを取り除くために白血球が活動を始めます。そして実はこのときに、大量の活性酸素がばら撒かれることになります。

喫煙がどうしても辞められない方は、その解決策として食事の見直し、サプリメント、禁煙外来の受診などがあります。ありとあらゆる手段を相互作用のように駆使しながら、禁煙を実現していきしょう。

睡眠不足

皆さん、睡眠はしっかりとれていますか?睡眠不足の体は、活性酸素にとっては、発生し放題の好条件の環境になります。

活性酸素はストレス過多で、交感神経優位が続きすぎたり、睡眠不足だったりすると大量に発生します。

さらに睡眠不足が原因で体が疲れすぎていたりすると、身体の免疫機能が低下するため、細菌やウイルスの感染から身体を守るために活性酸素が大量にばら撒かれます。

睡眠中は、身体にとっては効率的に活性酸素を除去できる一番の回復タイムなのです。

睡眠は極力7時間以上確保したいところです。睡眠が十分にとれていない方は要注意です。

活性酸素を増やさない対策方法

活性酸素を増やさない対策方法

ここまでは、活性酸素が日々の生活の中でどのように増えてしまうのかについて見てきました。

次は実戦タイムです。皆さんだったらこれまでのことを踏まえた上で、どのような対策を具体的に取りますか?

もしかしたら見落としているポイント、考えもしていなかった対策があるかもしれません。早速一緒に見ていきましょう。

食生活に気を付ける

普段皆さんはどのような食事を摂っていますか?

活性酸素を防ぐ栄養素としてビタミン三銃士「ビタミンA・C・E」が有名です。ビタミンA・C・Eともに抗酸化物質であり、活性酸素を除去することにおいてもとても重要な存在です。

ビタミンA・C・Eは天然の野菜・魚・果物に幅広く含まれ、ビタミンEはナッツや油脂に多く含まれます。

ポリフェノール類も強力な抗酸化物質です。赤ワインに含まれるアントシアニン、大豆などに含まれるイソフラボンなどが有名です。

またカルシウムやカリウムなどのミネラルも酸化を防止してくれます。これらの食材はどれか一つではなく、バランスよく摂ることが重要です。

安定した睡眠時間の確保

睡眠も活性酸素を除去することにおいてとても大切なことです。

活性酸素を減らすには、「睡眠ホルモン」であるメラトニンを分泌しなくてはいけません。

このホルモンが十分に分泌され、実際に作用するのには約7時間ほどの睡眠時間が必要とされています。

実際に医師の根来氏によると、睡眠時間が7時間の人と比べると5〜6時間の人や8時間以上は死亡率が15%も高いという結果が出ました。

それでは7時間寝さえすれば良いのでしょうか?答えはノーです。

メラトニンは起床後、日光を浴びた約14〜16時間後に分泌が開始されます。なので、起床後に日光を浴びること(曇りでも外に出れば大丈夫です)、そして起床後14〜16時間後に就寝するのが抗酸化を防止するのに最適と言えるでしょう。

直射日光になるべく当たらない

紫外線が活性酸素を増加させてしまうことは、前の章で既にご説明したかと思います。

我々の身体の一番外側を覆っている皮膚が主に犠牲となって、体内で多くの活性酸素が発生してしまいます。それでは具体的にどのようにして紫外線を防いでいったら良いのでしょうか。

手っ取り早いのは日焼け止め、サングラス、日傘などの紫外線が身体に直接当たることを避けるためのアイテムを活用するのが良いでしょう。

また夏場の暑い日など波長時間の外での活動を控えた方がよさそうです。こまめに屋内や日陰に入り、日除けを意識的に活用するのが紫外線対策には非常に効果的です。

適度な運動や禁煙を心がける

運動は「ほどほど」を心がけることが大切です。あまり激しすぎるものだと、活性酸素の発生量に対して身体の毒消作用が追いつかなくなり、活性酸素が身体を酸化させてしまいます。

よく言われる目安は「会話をしながら楽しめる」ぐらいです。エアロビクスやジョギング、犬の散歩をするぐらいがちょうど良いかもしれません。

激しい無酸素運動や長時間の有酸素運動はこの「ほどほど」のらいんを超えてしまうため、危険です。

またタバコに含まれる有害物質も活性酸素を大量に増やしてしまいます。タバコを辞めるのは確かに簡単なことではありませんが、禁煙外来を受診したりと医療の力に頼って見るのも良いかもしれません。

またどうしても喫煙をしたい方におすすめなのがニコチンやタールを含まない電子タバコです。ネットで「健康に良い、タバコ」と検索してみると自分に合ったものが見つかるかもしれません。

まとめ

まとめ

皆さんいかがだったでしょうか。ここまでどうしても老化が早まってしまうのか、そしてどのようにすればその老化を防止することができるのかについて詳しく見てきました。

アンチエイジングは特別なサプリや健康食品、多くのお金がかかる美容医療などが全てではありません。老化の対策は普段のちょっとした心がけからできることなのです。

老化することをただじっと見つめているだけでなく、明日から、いえ今日からできることを一つずつやっていきましょう!

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