抗酸化作用を持つレスベラトロールとは?効果や特徴なども詳しく解説!

ハウツー

みなさんはレスベラトロールという言葉を聞いたことはありますか。

あまり耳にしない言葉ですが、テレビや雑誌などで目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。では、レスベラトロールとは何なのでしょうか。

この記事では、レスベラトロールの働きや、私たちの体にどのような効果があるのかなどについて紹介します。

また、レスベラトロールを含む食品についても紹介するので、レスベラトロールについて知りたい人は参考にしてみてください。

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レスベラトロールとは?

レスベラトロールは、ポリフェノールという栄養成分の一種で食品やサプリメントなどに含まれています。

レスベラトロールにも種類があり、その種類によって様々な違いがあります。

この章では、レスベラトロールの種類やその違いについて説明します。

レスベラトロールという栄養成分について知識を深めたい人は、ぜひ読んでみてください。

レスベラトロールの種類

レスベラトロールは、分子構造の違いによって様々な種類に分けられますが、大きく分けてトランス型とシス型の2つがあります。

トランス型は、新鮮な原材料から摂れるため安定した分子構造をもちます。構造が安定しているため、ストレスから細胞を守ったり、老化を防ぐなどの効果が期待できます。

シス型は、太陽や熱など、酸化に弱く不安定な分子構造をもちます。トランス型とシス型では、トランス型の方が抗酸化作用の働きが期待でき、酸化しにくいという特徴があります。

そのため、トランス型はサプリメントや化粧品などに用いられることも多いです。

レスベラトロールの効果とは?

レスベラトロールはポリフェノールの一種で、抗酸化作用があるとお話しました。では、具体的に私たちの体にどのような効果があるのでしょうか。

この章では、レスベラトロールを摂取することでの体への効果について紹介します。

レスベラトロールにどのような効果があるのか知りたい人は読んでみてくださいね。

肌の弾力改善

紫外線を浴びたり、加齢に伴うことで肌の細胞修復機能が追いつかなくなり、コラーゲンが減少してしまいます。

コラーゲンが減少すると肌のハリがなくなり、弾力が低下してしまいます。

アンチエイジングに必要な遺伝子のことを長寿遺伝子といいますが、レスベラトロールには長寿遺伝子を活性化させる効果があります。

長寿遺伝子には、コラーゲンが分解し、減少するのを抑える効果があります。

そのため、レスベラトロールには肌の弾力を改善する効果が期待できます。

年齢とともに肌のたるみが気になる人や、若々しく肌を保ちたい人にとってもおすすめです。

シミの予防

シミは、紫外線や加齢、ストレスなどが誘因で出現します。

皮膚の中で発生したメラニン色素が表皮に出現したものをシミといいます。

一番の原因は紫外線ですが、紫外線を浴びると、チロシナーゼという酵素の働きを活発にする物質が産生されます。このチロシナーゼがメラノサイトを刺激することで、メラニン色素が作られます。

メラニン色素は肌のターンオーバーとともに剥がれ落ちますが、大量に紫外線を浴びたり加齢によって、剥がれ落ちずに表皮に残るとシミの原因となるのです。

レスベラトロールは、チロシナーゼの働きを抑え、それに伴いメラノサイトの働きも抑えられます。よって、メラニン色素の発生が抑制されることで、シミを予防することができます。

外での作業が多く、紫外線を毎日浴びてしまう人や、加齢による肌のターンオーバーの乱れが気になる人など摂取してみても良いかもしれません。

ニキビの予防

ニキビは思春期などの時期でホルモンバランスが乱れたり、生活習慣や食生活が乱れることにより発生しやすくなります。

ニキビの原因となる常在菌のことをアクネ菌といいますが、アクネ菌は人間の毛穴などに存在します。

特に皮脂の分泌量が多い顔や背中に存在しますが、ホルモンバランスや生活習慣が乱れることで、さらに皮脂の分泌量が増えることでニキビが出来やすくなってしまうのです。

レスベラトロールにはポリフェノールが豊富に含まれていることから、抗菌作用の働きを持ちます。そのため、アクネ菌から肌を守ることができ、肌の健康状態を保つことができるのですね。

ニキビが出来やすい人や肌荒れに悩む人にとってもおすすめです。

メタボリックシンドロームの予防

近年、メタボシックシンドロームは増加傾向にあり、注目されています。

脂肪が内臓周辺に蓄積されることが原因ですが、高血圧や糖尿病、脳梗塞など生活習慣病の誘因にもなるため注意が必要です。

人間の体は細胞からできていますが、ミトコンドリアは細胞内でエネルギーを蓄え代謝などの働きをもちます。

しかし、酸化などによりミトコンドリアの働きが弱まることで、効率よくエネルギーがつくられなくなります。

レスベラトロールは、ミトコンドリアの機能を活性化させる働きがあり、インスリンの急激な上昇を抑えたり、肝臓脂肪の減少させる効果が期待できます。

そのため、体重増加やメタボリックシンドロームを予防したい人は摂取をおすすめします。

抗酸化による老化防止

体内で活性酸素が増え、自身の細胞を傷つけてしまうことで、老化が早まってしまいます。

レスベラトロールには抗酸化作用があり、体内の活性酸素が増殖するのを抑える働きがあるため、老化のスピードを遅くすることができます。さらに、アンチエイジング効果も持ち合わせています。

染色体には、テロメアという寿命を決める物質があります。このテロメアは、細胞分裂のたびに酵素の影響でどんどん短くなり、無くなってしまうと細胞分裂ができなくなり老化が起こります。

テロメアはヒストンというタンパク質で覆われていますが、レスベラトロールにはヒストンを強固にする働きがあります。

ヒストンが強固になることで、テロメアを酵素から守ることができ、短くなるのを抑え老化防止に努めることができます。

そのため、老化現象が出現している人や、老化のスピードを緩くしたい人にもおすすめです。

血流改善

レスベラトロールには、血管拡張物質である一酸化窒素合成酵素の働きを活発にする効果があります。

この一酸化窒素合成酵素は、血液をサラサラにする血流改善や、血管を拡張する役割を担います。

そのため、栄養や酸素が体内の隅々まで行き届き、老廃物がスムーズに排出されることで、若々しくいられることが期待できます。

さらに、血流良くなり、拡張されることで血管の炎症を抑え、動脈硬化などの血管系の病気のリスクを減少させることができます。

食生活の乱れによっても血液はドロドロになりやすくなるため、食生活が乱れている人にとってもおすすめです。

がんの抑制

がんは、遺伝子に突然変異が起こることで、がん遺伝子が出現し、それに伴いがん抑制遺伝子の働きが失われ、がん細胞が増殖することで発生します。

レスベラトロールには、がん細胞が増殖するのを抑制する効果が期待できます。

p53遺伝子は、がん抑制遺伝子の中でも最も有名な遺伝子の一つですが、DNAの修復に関与したり、がん細胞の分裂を抑える働きをもちます。

レスベラトロールには、このp53遺伝子を活性化させ、がん細胞を死に導く働きがあります。

また、遺伝性乳がんの関連遺伝子を抑制し、遺伝性のがん細胞の増殖を抑える効果も期待できます。

がんを予防する人や、がん家系の人は予防のためにも摂取してみても良いかもしれませんね。

心臓病の予防

近年、日本の食事は欧米化になりつつあり、また高齢化が進んでいることもあり、心臓病の罹患率が高まっています。

心臓病は、血液中の悪玉コレステロールが増加することで血液がドロドロになります。

そうすると血管に悪玉コレステロールが付着しやすくなり、動脈硬化が起こり、血管が細くなります。

血流が悪くなることで、狭心症や心筋梗塞などの心臓病のリスクが高まってしまうのです。

レスベラトロールには、悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の進行を抑制する効果があります。

動脈硬化は、食生活や加齢だけでなく、運動不足やストレス、喫煙などの生活習慣でも引き起こされやすくなります。そのため、生活習慣が乱れている人にもおすすめです。

レスベラトロールが含まれている食品

レスベラトロールが含まれている食品

レスベラトロールは、私たちの体に様々な良い効果があることを紹介してきました。

ポリフェノールを含むレスベラトロールですが、どのような食品に含まれているのでしょうか。

この章では、レスベラトロールを含む食品について紹介します。レスベラトロールを摂取して健康な体作りをしたい人は参考にしてみてくださいね。

ぶどう

ぶどうには、レスベラトロール以外にも抗酸化力が強いアントシアニンやミネラルなど様々な有効成分が含まれています。

主にこれらの成分は、ぶどうの皮にのみ含まれます。

また、ぶどうの種子から抽出される油には、必須アミノ酸であるリノール酸やオレイン酸、プロアントシアニジンが含まれます。

プロアントシアニジンは強い抗酸化力を持ち合わせていますが、その量はビタミンEの5倍といわれています。

赤ぶどうに含まれる100gあたりの含有量は、0.15〜0.78mgで、1日あたり10粒(150g)程度の摂取が目安です。

ピーナッツ

レスベラトロールはピーナッツの薄皮に多く含まれています。

薄皮には良質なタンパク質と脂質を含み、カルシウムやカリウム、鉄、亜鉛などのミネラルも豊富です。

また、ビタミンB1やB2、ビタミンEなどのビタミンも豊富に含まれており、肌を綺麗に保つ効果もあります。

さらに、ピーナッツを摂取すると体の抗酸化力が13%も高くなるといわれているほど、レスベラトロールが豊富に含まれています。

100gあたりの含有量は0.18〜0.71mgで、1日あたりの摂取量の目安は30粒(30g)です。

しかし、ピーナッツは100gあたり585Kcalと高カロリーのため食べ過ぎには注意が必要です。

ワイン

ワインには、赤ワイン、白ワイン、ロゼワインなどの種類がありますが、中でもレスベラトロールを多く含むのは赤ワインです。

ワイン作りにはたくさんの果実が必要ですが、赤ワインには黒ぶどうや赤ぶどうが使われます。

ぶどうの皮や種子に栄養成分が豊富に含まれており、ワインは皮と種子を含んだまま発酵させて作られています。

ぶどうは、緑色の皮に比べ、黒や赤ぶどうの皮にアントシアニンが豊富に含まれます。

また、赤ワインにはカリウムやカルシウム、マグネシウム、鉄、アミノ酸などの栄養成分も含まれますが、ビタミンB群は赤ワインのみに含まれます。

このように赤ワインにはたくさんの栄養成分が含まれることが知られています。

赤ワインの1Lあたりのレスベラトロールの含有量は0.2〜5.8mgです。

1日に1〜2杯の摂取をすると乳がん予防に良いという研究結果も得られています。しかし、アルコールも含まれているため、飲み過ぎには注意です。

さらに、お酒が弱い人や苦手な人は無理に摂取せず、他の食品からの摂取をおすすめします。

レスベラトロールの摂取量の目安

レスベラトロールの摂取量の目安

レスベラトロールの健康に悪影響がないとされる1日の推定許容量は、体重60kgあたり450mgといわれています。

現在のところ、レスベラトロールを摂取することでの健康障害の報告はないそうですが、摂取しすぎには注意が必要です。

食品にもレスベラトロールは含まれることを紹介しましたが、赤ワインでも1Lあたり5mg程度です。そのため、1日の許容量には満たないからといって、過剰な摂取には注意が必要です。

1つの食品から摂取するのではなく、バランス良い食事を心がけましょう。

また、食品以外にサプリメントで補う場合、日本で販売されているサプリメントは、レスベラトロールの1日摂取量が1mg以下から500mg以上のものまであります。

高容量のものを摂取した場合、腹痛や下痢などの症状が出現したという研究報告もあるため、サプリメントを摂る際は、含有量を見て選ぶことをおすすめします。

また、レスベラトロールはエストロゲンの拮抗薬として作用することもあるため、ホルモン障害やエストロゲン療法をされている人は注意が必要です。

まとめ

まとめ

この記事では、レスベラトロールの種類や私たちの体への効果、どのような食品に含まれているかなどについて紹介しました。

レスベラトロールはポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用があります。

摂取することで、肌の弾力や血流改善、シミ、ニキビ予防、メタボ予防、老化予防、がんや心臓病の予防の効果が期待できます。

食品にはぶどうやピーナッツ、赤ワインなどに多く含まれますが、1つの食品に固執するのではなく、バランス良く食事から補うことが大切です。

1日の摂取量を目安にサプリメントで補うことも良いですね。

レスベラトロールは私たちの体に良い効果が期待できる栄養成分であるため、レスベラトロールを意識的に摂取し、健康な体作りができることを願っています。

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