ケルセチンの抗酸化作用や健康機能とは?どんな働きがあるかなど解説!

ハウツー

ケルセチンという言葉を聞いたことはありますか。

私たちの体に良い効果をもたらすものですが、どのような効果が期待できるのでしょうか。

この記事では、ケルセチンについてや効果、ケルセチンを含む食材について紹介します。

「風邪をひきやすい」「健康診断でコレステロール値を指摘された」などの悩みを抱く人は、もしかしたら食事から摂取する栄養成分が不足しているのかもしれません。

この記事が、健康な体作りをするための手助けになればと思います。

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ケルセチンとは?

ケルセチンとは?

ケルセチンはポリフェノールの一つで、食物に含まれる栄養成分です。

ケルセチンはどのような働きがあるのでしょうか。また、ケルセチンにはどのような歴史があるのでしょうか。

この章では、ケルセチンの働きや歴史について紹介します。ケルセチンがどのようなものか分からない人は、是非読んで見ることをおすすめします。

ケルセチンの働き

ケルセチンはビタミンPというビタミン様物質のひとつです。

ビタミンPという言葉を聞いたことがない人がほとんどだと思いますが、ビタミンPはビタミン類には含まれず、ビタミンと似た働きを持ちます。

基本的には、ビタミンCの働きを助けています。そのため、抗酸化作用や抗炎症作用といった働きを持ちます。

それ以外にも、血圧を下げるよう働いたり、脂肪分解を促す作用、コレステロールを下げる作用があります。

現代、日本人は生活習慣病に罹患する人が増加しており、それに伴い、肥満や高血圧などの症状も増加します。

ケルセチンは上記の働きを持つため、生活習慣病の予防が期待することができます。

ケルセチンの歴史

ケルセチンは黄色い色素で、もともと染料として用いられてきました。

ペンタヒドロキシフラバンという化合物名をもちますが、この化合物名は1857年から使用されており、この時代からケルセチンの効果は知られていたと言えますね。ちなみに、ラテン語では「オークの森」を意味するそうです。

ケルセチンは抗酸化作用などの働きを持ち、体にとって良い効果がありますが、デメリットもあることが知られています。そのデメリットとは、水に溶けにくく、体内に吸収されにくいということです。

いくらケルセチンを摂取しても体内に吸収されなければ良い作用が得られません。デメリットを改善するため研究が行われた結果、ケルセチン配合体という形が体に吸収されやすいという研究結果が得られました。

ケルセチン配合隊はケルセチンと糖を結合させたもので、現在はお茶などの飲料水にも用いられています。

ケルセチンの効果とは?

ケルセチンの効果とは?

ケルセチンは私たちの体に吸収されやすいよう、ケルセチン配合体として用いられていることが分かりましたね。では、ケルセチンを摂取することで、私たちの体にはどのような効果が得られるのでしょうか。

ケルセチンの働きで効果について軽く触れましたが、この章では、具体的にその効果について紹介します。

ケルセチンの効果について知りたい人は是非参考にして下さいね。

抗酸化作用

ケルセチンにはビタミンPというビタミンCの働きをサポートする成分が含まれています。

ビタミンCには抗酸化作用の働きが強いことが知られていますが、ケルセチンにもその働きがあるのです。

体の酸化は、乱れた食生活や紫外線、ストレスなど様々な要因によって引き起こされますが、酸化が促されることで病気発症のリスクが高まってしまいます。

簡単に言うと、酸化は私たちの体を構成している細胞を傷つけてしまうのです。そのようなことを防ぐためには酸化を防止することが大切です。

紫外線をたくさん浴びると、シミやしわなどが出来やすくなりますが、ケルセチンは紫外線対策や美白効果が期待できるのです。

生活習慣が乱れているなど、体の酸化を防止したいひとなどは摂取してみると良いですね。

血流改善

ケルセチンには血流を改善したり、血管を保護する作用があります。

スムーズな血流には、赤血球が鍵となりますが、赤血球には体中の隅々まで酸素を運ぶ役割があります。

赤血球は通常、形を自由に変化させるという性質があるため、健康な血管で細い血管でも形を変えながら酸素を運ぶことができます。しかし、酸化ストレスなどにより、赤血球がダメージを受けると血管に合わせて形を変えることが出来なくなってしまいます。

そのため、血流が滞ってしまい、エネルギーが全身に行き届かなくなってしまします。ケルセチンにはそのような症状を予防する働きがあります。

血流を改善し、血液の流れをスムーズにしたい人は特に摂取をおすすめします。

動脈硬化の予防

動脈硬化という病気を耳にしたことがある人は多いと思いますが、動脈硬化とは、太い血管である動脈の血管が硬くなり弾力が失われた状態をいいます。

健康な血管であれば、弾力があるため詰まるリスクは低いですが、血管が老化すると血管内腔にコブが出来、血栓が生じやすくなってしまいます。その結果、心筋梗塞や脳梗塞など重篤な疾患を発症するリスクも高まります。

年を重ねるにつれ、弾力が失われ血管が硬くなるため、年齢が上がるにつれ動脈硬化のリスクは自然に高まります。しかし、加齢以外にも脂質の多い食生活や喫煙などでも血管の老化が引き起こされてしまいます。

ケルセチンには大動脈壁へのコレステロールの蓄積を抑制したり、酸化ストレスを軽減するという結果が得られています。そのため、血流を改善すると共に動脈硬化の予防が期待できると言われているのです。

血流が悪い人や、加齢による血管の老化が心配な人におすすめです。

コレステロール値の抑制

コレステロールは、脂質の一つで細胞膜や神経系、体を調節するホルモンとして大切な役割があります。

コレステロールにも善玉コレステロール、悪玉コレステロールの2種類があることは聞いたことがあるかと思います。

善玉コレステロールは体内の余分なコレスロールを集め除去する働きがありますが、悪玉コレステロールは全身にコレステロールを分布させてしまいます。

そのため、悪玉コレステロールが増えてしまうと、血液中のコレステロールが増え血管に隔たりが作られてしまうことで動脈硬化などの病気が起こってしまいます。

ケルセチンには悪玉コレステロールやコレステロール値を低下させ、血流を促し健康な血管保持の役割が期待できます。

健康診断でコレステロールを指摘された、肥満体質の人は是非摂取をおすすめします。

関節痛の緩和

関節痛の出現には怪我や体重増加、加齢など様々な原因が考えられます。その中でも、加齢により骨と骨の間にあるクッションの役割を持つ軟骨がすり減ることで痛みが出現する場合が特に多いです。

また、加齢により体内の活性酸素も増えることも原因の一つです。

活性酸素が増え過ぎてしまうと、細胞が傷つけられ炎症などのトラブルを招いてしまいます。その結果、節々の痛みが伴ってしまうのです。

ケルセチンには抗炎症作用の働きがあるため、炎症部分の痛みを沈めることで、痛みの軽減が期待できます。また、グルコサミンと一緒に摂取することで相乗効果も期待できるという研究結果もあります。

抗炎症作用だけでなく、骨を健康に保つ働きや骨密度減少を抑制する働きもあるため、加齢とともに減少する骨量の減少を抑えることが期待できます。そのため、関節痛で悩んでいる人だけでなく、将来の骨量減少予防のために摂取してみても良いですね。

ケルセチンが含まれる食材とは?

ケルセチンが含まれる食材とは?

これまでケルセチンの具体的な働きについて紹介してきましたが、ケルセチンは私たちの体にとって大切な働きがあることが分かりました。

ケルセチンはポリフェノールの一つで食材に含まれる栄養素だということもお話しましたが、どのような食材に含まれているのでしょうか。

この章では、ケルセチンが含まれる食材について紹介します。ケルセチンを効果的に摂取し、健康な体作りをしたい人は是非参考にしてください。

玉ねぎ

玉ねぎのケルセチン含有量は、他の食物と比べても非常に高いことが知られています。

その含有量は100gあたり、28〜50mg程とのことです。

玉ねぎは調理する際、基本的に皮を剥きますが、玉ねぎの皮には実以上にケルセチンが含まれていますが、その量は1000〜1500mgと倍の量が含まれています。

ケルセチンは加熱しても構造が壊れにくく調理してもケルセチンを逃さず摂取することができます。

玉ねぎはサラダや炒め物、煮物など様々な調理に使用することができるため、ケルセチンを摂取する食材として優れています。

玉ねぎの皮も5分程煮込み、出汁をとることで玉ねぎ茶として摂取することもできます。

りんご

りんご100gに対して、実は50mg、皮は200mgのケルセチンが含まれています。

りんごも玉ねぎと同じく、実よりも皮にケルセチンが多く含まれているため、丸ごと食べるとケルセチンを十分に摂取することができます。

ケルセチンもそうですが、皮付きのりんごは皮を剥いたりんごよりもビタミンCやビタミンB6、カリウムなどのミネラル量も多く摂取することができるそうです。

皮が苦手な人は、りんごを薄切りにすると食べやすくなるかもしれません。また、100度以上の加熱でお腹の調子を整える役割を持つペクチンが増加します。そのため、焼きりんごやアップルパイなど加熱調理をすることもおすすめです。

そば

そばは、タンパク質やビタミン、ミネラルが豊富で、血糖値が上がりにくく健康食として近年注目を浴びています。そばの中でも韃靼そばがポリフェノールの一つであるルチンが豊富に含まれています。

ルチンは茹でることでケルセチンに変化しますが、韃靼そばに含まれるケルセチン含有量は100gあたり406mgと通常のそばに比べ倍のケルセチンを含むそうです。

ビタミンVと一緒に摂取することで効率的に栄養素が吸収されるため、ねぎや大根おろしなどの薬味を添えることもおすすめです。

さらにそばを茹でた後の茹で汁にもケルセチンが含まれているため、蕎麦湯を飲むこともおすすめです。

緑茶

緑茶にはカテキンが豊富に含まれていることは多くの人が知っているかと思いますが、緑野の品種によってはケルセチンも多く含まれています。

一般的に飲まれている品種は「やぶきた」という種類ですが、近年「そうふう」や「さえみどり」という品種がケルセチン含有量が多いことが知られています。

その含有量は、茶葉2.5mgを100mgの水で淹れた場合、12〜13mg程のケルセチンが摂取できます。

玉ねぎなどと比較すると少ないようにかんじますが、緑茶は1日に何杯も飲むことができます。

1日に3杯飲むと、玉ねぎ半分程のケルセチンが摂取することができます。

お茶は簡単に淹れることができ、手軽に摂取できるためこまめな摂取をおすすめします。

柑橘類

オレンジやグレープフルーツ、レモンなどの柑橘類にはビタミンCが豊富に含まれています。

ケルセチンはビタミンPの種類の一つですが、ビタミンPはビタミンCと一緒に摂取することで相乗効果が得られるため、ビタミンCの摂取が大切です。

それぞれに含まれる1個あたりに含まれるビタミンCは、オレンジ80mg、グレープフルーツ100mg、レモン20mgです。

ビタミンCは水溶性で体内に蓄積させることができないため、毎日の摂取がおすすめです。しかし、果物をミキサーなどで砕いてジュースにする場合、空気に触れると酸化しビタミンCが破壊されやすくなってしまいます。そのため、調理したらすぐ食べることをおすすめします。

まとめ

まとめ

この記事では、ケルセチンの栄養成分について、ケルセチンが私たちの体にどのような効果をもたらすのか、ケルセチンを含む食材について紹介しました。

ケルセチンはポリフェノールの一種でビタミンPともいわれます。

ケルセチンを摂取することで抗酸化作用、抗炎症作用、血流改善、コレステロール値の抑制ができ、様々な生活習慣病などの病気を予防することが期待できることが分かりました。

ケルセチンは食材から摂取することができ、熱に強く様々な調理ができるため、比較的摂取しやすい栄養成分です。

ケルセチンを摂取することで、健康な体作りができるよう願っています。

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